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シンプル・サボタージュ・フィールド・マニュアル
みなさんはシンプル・サボタージュ・フィールド・マニュアルをご存知でしょうか?
アメリカの諜報機関であるCIAの前身、OSS(戦略諜報局)が機密文書として作成したものです。
現在は機密指定を解除されて公開されているこの文書には、組織のパフォーマンスをいかに低下させるかの方法がマニュアル化されています。
今回は「スパイに学ぶチームの生産性を下げる行動13選」ということで、このマニュアルの中からシステム開発プロジェクトチームや会社組織にも当てはまることを紹介していきたいと思います。
それでは早速見ていきましょう。
チームの生産性を下げる行動13選
- 重要な業務があっても会議を実施する。
- できるだけ長く話し続ける。逸話や個人的な体験談をまじえる。
- 依頼内容を理解できない素振りをする。延々と質問したり、長々とやり取りをしたりする。可能な限り異議を唱える。
- すべての問題を委員会に委ね確認するよう求める。委員会の人数はできるだけ多くし、5人以下にはしない。
- あらゆる決定の妥当性にこだわる。これから行うアクションが組織の管轄内にあるのか、あるいは上層部の判断を仰ぐべきかという問題提起を常に行う。
- 何事も指揮系統にこだわる。決断を早めるための近道は許可しない。
- 既に決まったことについての議論をぶり返す。
- 議事録、連絡、決定事項の言葉尻にこだわり何度も訂正させる。
- 重要でないことに完璧さを求める。目に見えない問題はそのまま黙認する。
- 新人には知識共有しない。混乱するような指示をする。
- 迅速な判断をすることで後々問題になるから合理的に行動すべきだ、と「道理をわきまえた人」の振りをする。
- もっともらしいことを言いペーパーワークを増やす。ファイルを複数コピーして重複管理されるようにする。業務の承認手続きをなるべく複雑にする。1人で承認できることも3人の承認を必須にする。
- 全ての規則を厳しく適用する
まとめ
組織のパフォーマンスをさげる方法は非効率化と、自責思考より他責思考を優先させることにあるようです。ひいては士気低下の原因となり非生産的な行動様式が組織に広がることを狙いとしています。
大規模プロジェクトではチームも大きくなります。役割分担があれば立場の違いもあり一枚岩ではいられないこともでてきます。
それを踏まえると多かれ少なかれ当てはまることが出てくるものだと思います。しかし、これが意図的に行われているとしたら注意が必要です。あなたの周りにいるスパイの仕業かもしれません。(笑)
私は不覚にも「あ~もう耳が痛い!自分がスパイなのか(笑)」と思ってしまうポイントもありました。みなさんはいかがでしたでしょうか?
今回この記事を書くことにあたって改めてこのシンプル・サボタージュ・フィールド・マニュアルを分析したことで、自身の行動を客観的に振り返り検証するきっかけになりました。
今回得た気づきと学びを自分の「在り方」やチーム作りにも活かしたいと考えています。
参考文書
サボタージュマニュアル